こんにちは、事務局の柴崎です。
先日、収穫・脱穀作業の様子をお届けいたしましたが、
雑穀栽培はいよいよ最後の大詰め「調整作業」に入りました。
調整作業とは、収穫後に乾燥し、脱穀した雑穀から
ワラくずなどを取り除いていく最終過程です。
飯綱町でも11月20日(金)に飯綱役場の方々のご協力で
ひとつぼファーマーさんが集まり雑穀の調整作業が行われました。
今回はその様子をお届け致します!
〜調整作業〜
11月20日(金)午後1時30分~4時00分
@飯綱町JAライスセンター
すっかり秋模様の飯綱町。
少し肌寒い気温も、会場は調整作業の熱気で
すっかり吹き飛ばされているようです。
会場に集まるファーマーさんたち
今回の調整作業は、ファーマーさんが脱穀した雑穀を持ち寄り、
唐箕という昔ながらの農機具や、手作業で行っていきます。
まずは、ざるで雑穀をふるい、
選別できる大きめのワラくずなどを取り除きます。
事前に何度もふるいにかけてきたファーマーさんも、
最後にもう一度選別中。
ただでさえ粒の細かい雑穀は、網の目をすり抜けてしまいます。
特に大変なのがアマランサス。。。
ふるいの目が大きすぎるとすべて通り抜けてしまうし、
かといって粒の大きさに合わせると、ワラくずなどが落ちてくれません。
適切な農具がないのも、雑穀が国内で敬遠されてしまう理由のひとつです。
さて、いよいよある程度大きめワラくずを取り除いた時点で、
唐箕にかけて、さらに細かいものを取り除いていきます。
唐箕とは、昔ながらの農機具で
お米の選別作業に使われていた道具です。
今回役場の方からおかりした唐箕は、
昭和初期から使われている年代物です。
比較的に大き目のタイプで、雑穀が出てくる出口が
前と後ろに2カ所にあり、
粒の重さによってそれぞれ2カ所の出口から出てくるため、
出口が1カ所のものよりも作業が効率的に行えるとのこと。
それでも何回か繰り返し唐箕にかけ、
ようやく雑穀とワラくずが選別されていきます。
唐箕での作業はチームワークがとても大切。
1人は唐箕の上から減り具合を確認しつつ、雑穀を入れていきます。
もう1人が唐箕の後部にある、引出しのような部分を開け閉めし
雑穀が一気に落ちないように調整います。
粒の大きさによって適切な量が落ちるように、
開け閉め加減の調整が必要です。
雑穀が薄いカーテンのようになめらかに落ちていくと、
中で風にあたったときに、雑穀とワラくずが選別しやすいようです。
そして、もう1人がハンドルを回し、
中にある羽根を回すことで、空気を送っていきます。
雑穀の粒だけを手前の出口のところに
出るようにし、ためていきます。![]()
横から見ると、中の羽が見えます。
機械化と効率化で変化した日本の農村では、
こういった共同作業はなかなか見られなくなりましたよね。
以外と重たいハンドルを回しつつづけるのはかなりの重労働。
ハンドルまわしは、何人か交代で作業をしていきます。
ハンドルを早く回し過ぎると、風が強くなり過ぎて、
特にアマランサスのような小粒のものは、
唐箕の後部からは風で飛ばされた
ワラくずが絶え間なく噴き出します。
チリから顔をまもるために、タオルは必需品!
そして、出口部分に置いてある受け皿に
選別された雑穀がたまっていきます。
チリくずの飛び具合をチェックする
農業普及員の近藤さん
ハンドルの回し具合や、雑穀の落とす量や唐箕作業の力加減などは、
何度も経験されて初めて身に付くものです。
唐箕初挑戦のわたしは、ハンドルの回し加減が分からず、
チリと一緒に雑穀を飛ばしそうになったり。。。
だいたい2時間の作業で選別できる量は、
アマランサスならば1~2kgくらい。。。
農機具を使っているといえども、手動でハードな作業です。
唐箕の他にも、エアドライヤーのようなもので上から風を当てて、
ワラくずを飛ばす工夫もあります。
上に飛ばされているのが、チリくずです。
この時も、一緒に実が飛んでしまわないように注意が必要です。
雑穀は、これらの一連の作業を終えて
ようやく出荷できる形になります。
事前に唐箕で選別作業をされたというファーマーの亀田さん。
「何度かけたか覚えていないくらい、かけたの」
今年初めて雑穀栽培に参加された亀田さんは、
ご近所のファーマーさん松澤さんや飯綱役場の方や近藤さんたちの
アドバイスで無事収穫をしたものの、その後の乾燥、脱穀、選別作業の
大変さをご自身で体験され改めて実感されたとのこと。
亀田さんの良きアドバイサーの松澤さん。
雑穀は、色がカラフルなので
栽培は楽しかったとのこと。
心から栽培を楽しまれている様子が
伝わってきました。
唐箕はもともとお米の選別用に使われていた農機具ですが、
農作業の機械化が進み農家さんの家では使われなくなった
昔ながらの農機具が余っているというお話も聞きました。
今回雑穀の選別作業用に再び、使われることになった唐箕。
昭和初期から使われている年代ものにもですが、
そのパワフルな動きは今も健在。
時代を超えて使うことのできる唐箕を見て、
昔の人の知恵を垣間見た瞬間でした。
唐箕作業の会場では、自身で栽培された雑穀を
ご自宅用に精米しているファーマーさんも。
ファーマーの青木さんは、お正月につくる予定の
あわもち用にもちあわを精白中。
普段は、玄米と一緒にあわを炊かれてることもあるそうです。
ほんの少し入れるだけで、もちもち感がでて美味しいみたいですよ!
ファーマーの諏訪さんが手にしているのはたかきび。
諏訪さんも雑穀独特の甘さや香ばしさが好きで、
ご家庭では、奥様が雑穀入りのパンやご飯を
作られているそうです。
本業の木工と兼業で農作業をされている諏訪さん。
大工仕事の合間をぬって畑に行かれると、
大地に自然を感じ、落ち着かれるとのこと。
雑穀栽培の一連の作業を支えてくださった役場の山浦さんは、
「雑穀栽培は機械化できない部分も多く、
農家さんが一人で栽培していくことは
とても大変だということがわかった。」
そんな農家さんの苦労を間近でご覧になられ、
今回の調整作業でも場所の手配や唐箕を借りてきてくださるなど、
ファーマーさんが作業しやすい環境を整えて下さりました。
唐箕を会場に運ぶ山浦さん。男性2人がかりでやっと運べる重さです。
1年を通じて、雑穀栽培に関するアドバイスをしてくださった
農業普及員の近藤さんも、今回も会場に
駆けつけて下さいました。
今年は雨が多かったり、台風がきたり、
作物の栽培に最適な年だったとは言えない中でも、
ファーマーさんの栽培環境ごとに適切な指導をし、
収穫までサポート下さいました。
ファーマーの丸山さんは、
「雑穀は、栽培はもとより、収穫後の作業に手のかかるもの。
でも、これだけ手がかかっているのだから、ありがたいのよ」と。
東京で育ち消費者の立場を知っている丸山さんだからこそ、
ファーマーさんになった今、農家さんの見えない苦労や努力など
作物に隠されたメッセージを実感されているのだなぁと思いました。
ファーマー黒柳さん
もうすぐ、ひとつぼ雑穀オーナーさんに、
今年ファーマーさんが栽培してくださった
雑穀をお届けする準備に入ります。
ぜひ、ファーマーさんの思いの詰まった
雑穀を楽しみにお待ちくださいね!